今回は久しぶりにネットワークの良書に出会ったのでレビューします。
「インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門」です。著者はCCIEです。
この本は、CCIE対策本ではありません。この本を読んでもCCNA/CCNPの合格は出来ません。
でも、確実にネットワークの知識の底上げが実現できる本です。
多少ネットワークの知識があるけど、ネットワークエンジニアではない方にお勧め
SIERや社内SEが職業の方は、多少はネットワークの知識をお持ちだと思います。IPアドレスとかDNSとか。
今のご時世、多少はネットワークの知識がないとシステム全体の理解が出来ませんからね。
そんな方に、この書籍は非常におススメです。
具体的にはこんな方
- もう少し、ネットワークの知識を深掘りしたい。ネットワークを制御するとき、どんな設定要素があるか知りたい。
- ネットワークエンジニアってどんな仕事をしているかが知りたい。
- ネットワークエンジニアがどんな事を気にするかが知りたい。
この本は上記の悩みに対する回答が沢山つまっています。
本の流れ
当書籍はタイトルの通り、ネットワークの設計のフローに沿って説明がなされています。
- 物理設計
- 論理設計
- セキュリティ・負荷分散設計
- 高可用性設計
各章で、まず各章の設計で理解が必要なテクノロジー・プロトコルの紹介があります。そして、それらの活用事例を含め、気にすべきポイントやテクノロジー毎のメリット・デメリットの説明も非常に分かりやすく図を交えて解説されています。
- L2スイッチ
- ルーター・L3スイッチ
- 負荷分散装置
- ファイアーウォール
- VPN装置
など、ネットワークエンジニアが扱うネットワーク機器の基礎情報はすべて網羅されているといっても良いでしょう。
また、解説の為の図が本当に多いです。ネットワークの書籍は図が多いだけで私の中の本の評価が上がります。
ネットワーク用語で「TCP/IP」とかはまだついていけるけど、「ダイナミックルーティング」とか言葉が出たらもう無理・・・って方はたくさんいると思います。特にサーバーやストレージエンジニア等のインフラ業務をされてる方。
こういう「多少知っているけど、深掘りしたら超難しそう」ってキーワードについても、丁寧に解説されているので「実はネットワークの技術ってそんなに難しくない」って事がわかるはず。
難しいことを難しく説明するのは誰でもできる。難しいことを簡単に説明することは本当に理解している人しかできない。
昔私が社会人になったばかりの時に先輩に言われた言葉です。この本はまさに「難しいことを簡単に説明している」良書だと思います。
全くネットワークの知識がない方には厳しいかも
とはいっても、、、やはり全くネットワークの知識がない方には難しいと思います。
あと、インフラ業務を全くかじったことがない方にも厳しいかも。
この本は一般的な設計のフェーズ毎に説明がなされているので、そもそも物理設計って?ってイメージが全くわかない場合は内容自体が理解できない可能性があります。
ネットワークの知識をつけたい方、自信を持ってオススメできる一冊です!
Kindle版が安いので、さらにオススメです。
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