1,400円のモバイルバッテリーを捨てて、3,990円のAnkerに買い直しました。結果は正解でした。
前回の製品は公称5,000mAhで、フル充電から3〜4時間しか持ちませんでした。 買い直したAnker Nano Power Bankは、同じ5,000mAhで24時間以上動いています。 サイズもほぼ同じです。同じ容量でこの差は、前回の製品が異常だったとしか考えられません。
前回の失敗
前回はEle GoodsのAD102という製品を1,399円で買いました。 公称5,000mAhで、M5Stackに直接挿せるサイズでした。
結果はフル充電から3〜4時間で電源断。 残量表示が30〜40%から突然0%になる挙動もありました。
詳しくは前回の記事にまとめています。
今回はその続きです。買い直してどうなったかを書きます。
なぜAnkerにしたのか
前回の記事で書いたチェック項目を、そのまま選定条件にしました。
- 実測レビューがあること
- 低評価レビューに「途中で切れる」報告が無いこと
- 使い終わったあとの処分先が用意されていること
Ankerは自社で回収サービスを用意しています。 送料は元払いですが、保証期間切れでも故障品でも受け付けています。 前回の製品は、捨てる窓口を自分で探す必要がありました。
保証も24ヶ月、会員登録で最大30ヶ月です。 前回は保証が「弊店にご連絡ください」程度で、実効性が分かりませんでした。
価格は1,399円から3,990円へ上がります。 それでも、動かない製品を捨てる手間を考えれば安いと判断しました。
選んだ製品のスペック
Anker Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector) 型番はA1653、カラーはホワイトです。
| 項目 | 実測・公称値 |
|---|---|
| サイズ | 約 77 × 37 × 25 mm |
| 重さ | 約 102 g |
| 容量 | 5,000mAh |
| 出力 | USB-C 最大22.5W |
購入価格は3,990円でした。
入力はUSB-Cで最大18W、出力は最大22.5Wです。 USB-Cポートは2つあり、端子一体型とIN/OUTポートで構成されます。 パススルー充電にも対応しています。
端子が本体に折りたためるので、ケーブルを持ち歩く必要がありません。

届いたもの
箱は白一色で、Ankerのロゴと「World’s No.1 Mobile Charging Brand」の文字が入っています。

箱を開けると、紙のトレーに本体が収まっていました。 緩衝材は最小限で、無駄な梱包がありません。

付属品はUSB-C & USB-Cケーブル(0.6m)と取扱説明書だけです。

本体はマットなホワイトで、4つのLEDとANKERロゴが入っています。 手に持つとひんやりして、塗装の質感は値段相応以上に見えます。
本体を一周してみる
端子側は、USB-C端子が溝に折りたたまれていました。

端子を起こすとそのままM5Stackに挿せます。 前回の製品も端子一体型でしたが、こちらは収納部の作りがしっかりしています。
反対側の面はシルバーのプレートで、「IN/OUT」と書かれたUSB-Cポートがあります。 IQ³(PowerIQ 3.0)のロゴも入っています。

IN/OUTと書いてあるとおり、この1口が入力と出力を兼ねます。 本体の充電も、ここか端子のどちらからでもできます。
もう一方の側面には、白い丸型の電源ボタンがあります。 残量を確認するときに押します。

1,400円品と並べてみた
サイズはほとんど同じでした。前回の製品が74×25mm、Ankerが77×37×25mmです。

並べるとAnkerのほうが少し太いですが、手に取った印象はほぼ変わりません。

違うのは残量表示です。 1,400円の製品はデジタル数字でパーセントを表示します。 Ankerは4つのLEDランプだけです。
数字のほうが便利に見えますが、前回はその数字が嘘をつきました。 30〜40%と表示しながら突然切れたのは、その製品の残量計が機能していなかったからです。
4段階表示は細かくありません。 それでも24時間持つなら、表示の粗さは実用上ほとんど問題になりません。
M5Stackに装着する
端子を起こしてM5StackのUSB-Cに直接挿すだけです。

挿すとそのまま給電が始まります。電源ボタンを押す必要はありません。
側面に丸い電源ボタンがありますが、これは残量を確認するときに使うだけです。 M5Stackに挿した瞬間に給電が始まるので、毎回ボタンを探す手間がありません。
前回の目的はケーブルレスでした。これは完全に達成できました。 ケーブルが無いので、席を移動するときに抜き差しする必要がありません。
重さは102gです。M5Stackと合わせても片手で持てます。
実測:フル充電から24時間動いた
満充電から使い始めて、24時間止まりませんでした。
前回と同じ負荷条件です。M5Stackの音声入力デバイスを、Wi-Fi接続のまま常時動かしています。 24時間時点でも動いていたので、正確には上限は未計測です。それでも前回の3〜4時間とは桁が違います。
| バッテリー | 公称容量 | 実測稼働時間 |
|---|---|---|
| Ele Goods AD102(1,399円) | 5,000mAh | 3〜4時間 |
| 手持ちの4,000mAh品 | 4,000mAh | 12時間以上 |
| Anker A1653(3,990円) | 5,000mAh | 24時間以上 |
3製品を並べると、差がはっきりします。

容量は1,400円品と同じ5,000mAhです。 サイズもほぼ同じ。なのに稼働時間は6倍以上あります。
購入を決める前に見るべき5項目で、2製品を並べます。
| 項目 | 1,400円品 | Anker A1653 |
|---|---|---|
| 価格 | 1,399円 | 3,990円 |
| 公称容量 | 5,000mAh | 5,000mAh |
| 実測稼働時間 | 3〜4時間 | 24時間以上 |
| 保証 | 「弊店にご連絡ください」 | 最大30ヶ月 |
| 処分先 | 自分で探す | メーカー回収サービス |
価格以外の4項目は、すべてAnkerが上です。 買ったあとに困るのは、保証と処分先です。 どちらも買う前には見えないので、ここだけは確認しておく価値があります。
5,000mAhなのに3時間で切れる理由
前回の製品は、公称容量どおりの電気を出していなかったと考えています。
考えられる要因は3つです。 稼働時間だけでは、どれが原因か特定できません。
1つ目は、セルの品質です。 格安品は容量を大きく表示して、実際のセルは小さいことがあります。
2つ目は、昇圧回路の効率です。 電池は3.7V前後ですが、USB給電には5Vが必要です。 この変換が粗いと、電気を熱として捨ててしまいます。
3つ目は、残量計の精度です。 前回の製品は残量を正しく測れていませんでした。
同じ公称容量でも、実際に取り出せる電気量は製品で変わります。 今回の差は6倍以上ありました。公称値だけを見て判断すると、こうなります。
「5,000mAh」という数字は、容量の保証ではありません。 実際に何時間使えるかは、製品ごとに確かめるしかありません。 だからこの記事では、公称値ではなく実測時間を並べました。
2日に1回の充電で済む
24時間持つと、充電の頻度が変わります。
朝つないで丸1日使えるので、充電は2日に1回で足ります。 前回は3〜4時間で切れていたので、1日に何度も充電していました。
充電自体も速いです。入力は最大18Wで、出力は22.5Wあります。
USB-Cポートが2つあるので、バッテリーを充電しながらM5Stackに給電できます。 パススルー充電対応なので、充電を忘れた日でも止まりません。
実際に使ってみて
片手で持ったまま「話す」ボタンを押せます。ここが一番気に入っています。

M5Stackの画面には「話す」ボタンと「Enter」ボタンが出ます。 音声入力では、喋るたびにこのボタンを押します。
バッテリーを背面に付けた状態でも、親指がボタンに届きます。 ケーブルが無いので、押すたびにケーブルが引っかかることもありません。
机に置いても、立ったままでも使えます。 音声入力のように「片手で持ちながら操作する」用途には、この形が向いています。
ポケットに入る大きさなので、M5Stack以外にも使えます。 USB-Cのスマホやイヤホンの予備電源としても、1つ持っておくと安心です。 ただし5,000mAhはスマホ約1回分です。丸1日外出するときは足りないことがあります。
最初からAnkerを買えばよかった
今回いちばん後悔しているのは、順番を間違えたことです。
実際に支払った金額を並べます。
| 買ったもの | 金額 |
|---|---|
| 1,400円のモバイルバッテリー | 1,399円 |
| Anker Nano Power Bank | 3,990円 |
| 合計 | 5,389円 |
最初からAnkerだけを買っていれば、3,990円で済んでいました。
1,399円は、丸ごと無駄になった計算です。
しかも失ったのはお金だけではありません。 3〜4時間で切れるたびに充電し、残量計を信用できず、捨てる窓口を探しました。 その時間と手間は、1,399円には含まれていません。
「安いものから試す」は、失敗したときの損失が小さいように見えます。 今回のように、安いほうが明らかに使えないと分かった場合は、その考え方は成り立ちません。 最初から3,990円を出していれば、1,399円も、それを探した時間も、捨てる手間も要らなかったのです。
迷ったときの判断基準はこれだけです。
「安いほうを買って、使えなかったらもう一度買う」金額と手間を、先に見積もる。 それが3,990円を上回るなら、最初から良いほうを買ったほうが安く済みます。
まとめ

- 1,400円で3〜4時間しか持たなかった5,000mAhを、Anker Nano Power Bank(3,990円)に買い直した
- 同じ5,000mAh・ほぼ同じサイズで、実測24時間以上動いた
- 6倍以上の差が出たので、前回の製品が異常だったと判断できる
- 残量表示は数字から4段階LEDになるが、24時間持てば実用上困らない
- 端子一体型なので、当初の目的だったケーブルレスを完全に達成した
- 挿すだけで給電が始まり、電源ボタンを押す手間がない
- 片手で持ちながら「話す」ボタンを押せる。音声入力デバイスとの相性が良い
- 24時間持つので充電は2日に1回で済む。入力18W・出力22.5Wで充電も速い
- 安さで選ぶと、動かない製品を捨てる手間まで負う
- 支払った合計は5,389円。最初からAnkerだけを買えば3,990円で済んだ
- 「安いものから試す」は、失敗の損失が小さいとは限らない。買い直す金額と手間を先に見積もる



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