ラボ練習の強い味方になるかも!?VIRLがクラウドで使えるようになった

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先日、Ciscoのアナウンスメントで「VIRLがクラウドで使えるようになった」との情報がありました。

CCIEのトラックによっては、ラボの練習用トポロジを作る上で最も便利な手法になるかもしれません。

VIRLがpacket.netで使用可能に

詳細は以下のリンクを参照してください。

VIRL is now available on Packet.net

そもそも、VIRLとは?

ざっくり言うと、VIRLとはCiscoが正式にリリースしているRouterやSwitchなどのシミュレータです。GNS3みたいなものです。

GNS3との最も大きな違いは、GNS3がルーターのIOSしか利用出来ないのに対して、VIRLはIOS-XRvやL2スイッチ用のIOSイメージ等、様々な機器のシミュレートができることです。

GNS3でCCIE R&Sの勉強をしていた方は、L2スイッチだけは別の方法(レンタルラックや実機購入など)で勉強する必要がありました。VIRLを使えば、全てVIRL内での勉強が可能となります。

でも、めちゃめちゃリソースを食うらしいのがデメリットだった

じゃあGNS3必要ないじゃん!って思うかもしれません。

実際私がR&Sの勉強をしていた時に、既にVIRLはリリースされていたのですが、それでも私はGNS3を利用していました。

理由は「コスト」と「サーバースペック」です。

まず「コスト」ですが、VIRLは年会費の形でCiscoに毎年2万円近くの支払いをする必要があります。個人的にはこの値段はそれ程ハードルが高くありませんでした。実機を購入するよりも間違いなく安く済みますし、ラボ一回Failすると20万円近いですからね。

次の「サーバースペック」が一番のネックでした。IEOC(ine.comのフォーラム)を参考にすると、INEのトポロジをVIRLで再現するためには、32GB程度のメモリがあるパソコンが望ましいとの事。

・・・間違いなく、GNS3を導入しているMacBookAir(8GBメモリ)だと足りない。

じゃあ、VIRLの為に32GB以上のメモリを搭載しているパソコンを買うか?という話になりますが、最低でも15万円程度の出費になりますし、部屋が狭くなるし、電気代がかかると。

それだったら、Blueprintの殆どであるRouteをGNS3で終わらせて、L2をレンタルラックで対応した方が結果的にコスパもいいと判断した訳です。1年前は。

Packet.netだと・・・安い!

Packet.netでVIRLが使えるとなると、上記の「サーバースペック」の課題は、クラウドのスペックでクリア出来ます。

Packet.netの価格表を見ると、32GBのプランだと1hrで0.50ドルですよ!1時間50円!

個人的には、CCIE R&Sの実機検証は最低でも500時間は必要だと思うのですが、それでも約2.5万円です。

この値段は、INE.comのレンタルラックを借りるよりも、家にVIRL専用マシンを買うよりも圧倒的にコスパがいいです。

また、レンタルラックと比較して有利な点がもう一つあります。それは、好きな時に使えるということです。

レンタルラックは、事前に予約が必要です。なので、時間が急に空いても勉強出来ない可能性があります。これは、勉強効率の低下も招きますが、なんと言ってもモチベーションの低下を間違いなく招きます。

一方、クラウドだと自分で好きな時にデプロイして勉強を開始する事が出来ます。これは、地味に大きく効いてきます。

Packet.netのデメリット

では、Packet.netでVIRLを動かすことのデメリットはないか?というと、正直数的にはそれ程ないのですが・・・大きな問題があります。

まず、Packet.netにデプロイしたサーバーは、保存出来ません。一度停止すると、内容は全て失われます。パブリッククラウドのいくつかは、VirtualMachineのファイル自体は後ほど起動する時の為に保存しておいてくれるのですが、Packet.netにはそのようなサービスはありません。

つまり、毎回Packet.net側にVIRL環境を作り直す必要があるのです。ずっと起動しっぱなしだと、それだけお金がかかるので現実的ではありません。

次に、デプロイ(環境の作り直し)にかかる時間です。私はまだVIRLの導入をしていませんが、ネットの情報によるとおよそ30分かかったケースが多々見つかりました。

「さぁ、ラボ勉強やるぞ!」と思い立って、実際にコンソールを触れるのが30分後・・・これはモチベーション低下を招きますね。

Packet.netさん、なんとかして頂きたいです。

とは言っても、CCIE SPの勉強にはVIRLが最適かも

このように、個人的には利用するにあたってかなり厳しい課題が残ってしまいました。

初めはかなりテンション上がったのですが、やっぱり毎回デプロイするのは面倒くさいです。

なので、R&Sはこれまで通り、RouteはGNS3で、SWはラックレンタルなどの対応が一番ラクかもしれません。

一方、CCIE SPの対策には、Blueprintの試験範囲・出題の割合を踏まえてXRvが使えるVIRLはやっぱり魅力的です。

まだSPの勉強を真面目にやるか決めかねているのですが、Packet.netか専用マシンを買うか・・・悩むなぁ。

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