CCIEラボ試験は1日かけて実機に向かって行う試験です。もちろん、Blueprintの範囲をマスターしているのは必須ですが、それ以外にも必要なスキルがあります。
それは、「試験中の集中力」と「簡単な問題にも全力で取り組む姿勢」です。
特に後者については、自分に自信がある人程忘れてしまいがちな印象があります。これ、場合によっては本当に致命的です。
あなたは、この回答が何点もらえると思いますか?
問題、以下の表の通り、SW1の設定を行いなさい (5点)。
VLAN設定:
VLAN番号 | VLAN名 | インターフェース | mode |
20 | SanFran | e0/0,e0/1 | access |
30 | SanJose | e0/2,e0/3 | access |
40 | Osaka | e1/0,e1/1 | access |
50 | Tokyo | e1/2,e1/3 | access |
これに対し、以下の設定を行ったとします。
SW1#sh vlan VLAN Name Status Ports ---- -------------------------------- --------- ------------------------------- 1 default active Et2/0, Et2/1, Et2/2, Et2/3 20 SanFran active Et0/0, Et0/1 30 Sanjose active Et0/2, Et0/3 40 Osaka active Et1/0, Et1/1 50 Tokyo active Et1/2, Et1/3 1002 fddi-default act/unsup 1003 token-ring-default act/unsup 1004 fddinet-default act/unsup 1005 trnet-default act/unsup
質問です。上記の画面結果になる設定を行ったとして、何点得られるでしょうか?
答えは・・・
答えは、「0点」です。
VLAN番号も指示された番号が全て設定されているし、そのVLANに対して想定通りのインターフェースが入っていますね。
何故でしょうか?
注意深い方ならもうお分かりですよね?そうです、VLAN30のVLAN名が「SanJose」ではなく「Sanjose」になっています。なので、0点です。
「そんな事か、アホくさ」と思った方、落ちる可能性高いです。5点ってでかいですよ。設定内容自体は簡単だからこそ、点を落としてはいけないんです。目を皿のようにしてミスがないかを確認するべきなんです。
この問題と、例えばトポロジ全体を見渡して解決に導く必要のあるBGPのBest Path Selectionの問題があったとして、両方とも5点なら、どう思います?
30分かけてBGPの問題を解決しても、こんな簡単な問題で、簡単なミスで5点失うなんてもったいないですよね?でも、実際に起こりえます。
自分を過信してはいけない
仮に、「そんな事か」と思った方、自分を過信し過ぎです。
CCIEのテストは(良い事か悪い事かは別として)正確さ、高い精度を求められます。いくらBlueprintの内容を全てマスターしていても、回答が少しでも問題の内容に沿っていなければ0点です。
Partial Pointは一切認められません。
いくら正確に設定したつもりでも、必ず1つか2つはミスがあるんです。だから、見直しの時間が重要なんですよ。本当に。
だから、タイムアップのギリギリまでコンフィグ終わらせれなかったら、かなりの確率で落ちるんです。
絶対に絶対に絶対に見直しましょう
絶対に、絶対に見直しましょう。しかも、「間違えている」前提でくまなく見直すべきです。
軽い気持ちで見直しをすると高確率でミスを見逃します。
Tshootとコンフィグの最後の数分は疲労でクタクタです。私も見直しは適当にやって一息つけたい気持ちがありました。
でも、その見直しで5点、いや10点の差が生まれるかもしれません。
もしかしたら、あなたのCCIEラボ合格を分ける瞬間は、見直しをしているその時かもしれません。
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