VCIX-NV(VMWare)の受験記が日本のサイトで中々見つからなかったので、チャレンジしている人へ少しでも参考になればと思い、記事を書いてみました。
私はこの試験に一度落ちて、結果的に2回目で合格しています。今回の記事は私の受験記までの事前準備を紹介します。
VCIX-NVとは?
VCP-NVとVCIX-NVの概要は以下の記事を参考にしてください。
今回はVCIX-NVを受ける方を対象に、もう少し詳細の話をしようと思います。(私が受けたのが半年ほど前なので少し変わっていたらごめんなさい)
受験予約・受験場所
まず、VCIX-NVを受験するためには、その下位資格のVCP-NVを取得している必要があります。
Cisco試験やVCPと同様にPearsonのサイトから受験予約を行います。でも、VCIXはVCPと違って、「Pearson Advanced」という全く別のページから予約します。正直初めての方はめちゃめちゃ混乱すると思いますので、受験を検討されている方は、早めにVMWareのサイトをみていただいた方がよいかと。
次の難関はは受験場所です。
CCNA/CCNPやVCPはPearson試験に対応している場所だったら殆どの場所で受験可能です。
VCIX-NVは違います。
VCIX-NVは私が受験した当時は、都内で3か所くらいしか受験できるところがありませんでした。たまたま私がいつも受験する場所の「秋葉原駅前センター」が利用可能だったので、1回目はそちらを選択。(2回目は次回の記事で・・・)
受験料
2015年5月当時の受験料は税込みで44,410円でした。たかっっ!
試験範囲
VMWareの「VCIX-NV Blueprint Guide」が全てです。こちらに書いている範囲は全て網羅しなければいけません。逆に言うと、この範囲以外は不要です。つまり、NSX-Vしか出ません。
試験方法
Cisco試験やVCPと同様に、Pearsonの受験所に行ってパソコンで受験します。VCPと違って、問題の回答を選択方式で回答していくわけではなく、与えられた課題を実際にリモートの環境にアクセスして解決していく必要があります。当環境は事前に予約した時間にVMWare社にて準備されるため、CCNAのように「早く来ちゃったから早めに受験させて!」とかはできません。
詳細はNDAに触れる恐れがあるので書けませんが、通信の遅延がかなりひどくて、環境設定時にダブルクリックしたかシングルクリックしたかとかを毎回気にする必要があって非常にストレスが溜まりました。これについては海外のブロガーさんも同様の事を書いているので、世界の各拠点共通なのでしょう。
VCIX-NVの難易度
VCIX-NVはネットワーク仮想化技術(NSX-V)の資格です。なので、仮想化を勉強する前にネットワークの知識がそれなりにないと話になりません。
とは言っても、CCIEみたいにBGPをマスターする必要はありません。
ただ、例えば
- L2とL3の違いは?各レイヤーの挙動
- IGP(NSXが対応するのはOSPFだけ)、BGP、Staticのざっくりとした知識
- DHCP/FW/LB等の一般的なネットワークのざっくりとした知識
は必須となります。NSXは仮想のネットワーク機器を組み合わせた技術みたいなものなので、各ネットワークテクノロジーを広く浅く(もちろん出来れば深く)知る必要があるのです。
でも、この辺はVCIX-NVの下位資格であるVCP-NVでそれなりに知識を得ていると思うので、特に問題ないかと。重要なのは、NSX-Vを実際に触って設定方法になれることです。
勉強時間
難易度は主観が入るので難しいので、説明が難しい。
とりあえず、私はCCIE R&Sに合格した後にVCIX-NVを受験しました。勉強時間(というか勉強期間は)約1か月でした。
勉強手段
この辺は近いうちに詳細の記事を書こうと思っているので、今回はざっくり説明します。
学習教材
一般的なIT資格の勉強には以下の3通りの勉強方法が一般的だと思います。
- 書籍による自宅勉強
- 資格に合わせて自宅のパソコン環境を整えて実機勉強
- 研修
書籍について
まず、VCIX-NVはマイナーな資格なので、1.の書籍はほとんどありません。主な情報源はVMWareのNSXガイドが主となります。
VCPの書籍レビューでも紹介しましたが、以下の書籍は絶対に一読しておいたほうが良いです。試験勉強をするうえで、基礎の理解は最も重要です。以下の書籍を熟読してVMWareの言葉や独自の仕様を理解しておきましょう。
たとえば、VMWareの仮想スイッチのARPの挙動が通常のL2スイッチと違う事は理解していますか?していなければ、VCIX-NV以前で基本知識が足りていません。
この書籍は上記の回答はもちろん、VMWareのネットワーク関係の基礎コンポーネントの挙動を非常にわかりやすく図式で説明しています。
私は、ESXiのネットワーク復習用として購入しましたが、買って本当によかったと思っています。この本以外に書籍の購入は不要な分、これだけは買っておきましょう。(少なくとも一度Amazonで参照してみて、目次の内容を全て自信を持って理解していると言えるかを、自分に問うてください)
最も重要なのは2.の実機を利用した勉強です。VCIX-NVはVMWareが用意したVM環境を設定していく試験なので、NSXの設定方法がわからないと本当に話になりません。絶対に合格できません。
ここで言っている設定方法とは、本当に細かいレベルでの設定箇所の理解が求められます。また、ESXiにログインしてコマンドを入力する必要がある課題が出てくるかもしれません。なので、コマンドもかなりの範囲で覚える必要があります。
これを単純で頭で記憶することは不可能です。なので必然的に実機での練習が必須となります。
実機環境について
実機での練習方法は大きく2つあります。一つは自宅でNSX-Vの環境を整えることです。
でも、VCIX-NVに合ったNSX-Vの環境を自宅で整えるのは本当に大変です。CCIE R&Sの自宅ラボはGNS3で簡単にできますが、NSX-Vの環境はそれなりのスペックを求められるので、ノートPCではまず不可能です。まぁ、それでも私は(色んな方法で)構築して勉強しましたが・・・
もう一つの方法はVMWareのHOL(Hands On Labs)を使用する方法です。
HOLとは?ですが、簡単に言うと、誰でも手軽にVMWare製品をお試しできる環境です。ブラウザ経由で誰でもログインできます。環境自体は全てVMWare社の仮想環境で構築されているので、各ユーザ毎に自由に環境が選べます。
しかも、殆どが無料です!
しかも、何回でも試すことが出来ます!
NSX-Vの検証用の環境も利用することが出来るので、このHOLを利用して慣れることを強くお勧めします。私はVCIX-NVを受験する2週間くらい前から毎日3時間くらいひたすらHOLで勉強しました。
研修
VMWareが主催している資格取得に向けた研修です。VCP-DCVを取得するためには研修が必須でしたが、VCIX-NVでは研修は必須ではありません。
私は研修を受験していないので、研修内容や効果などは説明できませんが、逆に言うとVCIX-NVの取得に必須ではないでしょう(私は研修にでなくても取得できたので)
また、研修は個人では中々手が出ないくらい高いですしね・・・
[vmware1]
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