これまで投稿したCCIEラボ検証環境構築関連の記事:
前回、自宅ラボはデメリットしかないことを説明しましたが。。
では、レンタルラックはどうよ?
レンタルラックを主とした学習方法は、最悪の選択肢です。
事実、私もINEのラックトークンを購入した経験があるので、言い切れるのです。
まず、コストが高すぎる。
INEのラックレンタルにはトークンという仮想通貨を事前に購入する必要があります。同時に購入するトークンが多ければ多い程値段が安くなるのですが、最も単価が安い1000トークンでも$800です。現在のR&Sラックのレンタルは1時間5トークン必要です。つまり、$800で200時間しか利用出来ません。
私は学習の半分以上は実機検証に費やしているので、それだけでおおよそ600時間です。
私のように一発合格したとしても、約$2400がレンタルラックだけで必要になる計算です。高すぎます。
(3ヶ月に1回程度の周期で半額セールをやっているのですが、それでも高すぎです)
実は、私も当初はレンタルラックによる学習を想定して2000トークン買ってしまいました。結局30時間程度しか使用していないので、未だにトークンが大量に余っています。誰か買ってください(笑)
さらに、ラックレンタルは以下のようなデメリットが満載です。
- レンタルラックを使用する時間を事前にスケジュールする必要がある。他の人が使用していたら、利用出来ない
- 利用開始時間からすぐに使える訳ではない。まずはコンソールからのログインが各ルータ毎に必要。
- コンフィグを再投入したら、再度ログインが必要。
- 回線の遅延がひどい。300msとかざらです。
1とか本当に最悪です。サラリーマンの場合、通常は帰宅出来る時間は想定出来ないと思うので、予め予約するなんて、無理です。2も私が最優先事項と考えていた「時間の効率利用」に大きく反しています。
もっとも、2については全ルータ・SWに自動的にログインするスクリプトを作ったので、それほど非効率ではありませんでしたが、どちらにせよデメリットしかありません。
INEもその辺りは分かっているみたいで、サイトの中でもレンタルラックは強く勧めている印象はありません。むしろ自宅での検証環境(GNS3等)の構築を推奨しています。例えば以下の様なコースがあるくらいです。
ただ、例えばスイッチのCCIEの範囲は全てGNS3では網羅出来ないのでやむを得ずレンタルラックを使用する、ってのはアリかと思います。私も最後は20時間程Switchのコマンド確認の為に利用しました。でもスイッチの範囲はBlueprint上は多そうですが、実際はそうでもありません。また、Switchの範囲も6割以上はGNS3で事足ります。
ちなみに、INE以外のレンタルラックも似た様なものです。場所によってはINEの半額程度の場所もありますが、INEよりもUIが悪そうですし、やはりお勧めしません。
結論
自宅ラボの議論と同じ結論です。
IOSの検証・操作学習は、性能のあるノートパソコンを購入し、エミュレータを入れて行うべきです。それ以外に効率的に学習する方法は、ありません。先は長いのです。いかにストレスなく、効率的に、本来学習すべき範囲に集中出来るかが重要です。
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