iPadProはパソコンの代わりにはならない-理由3つ。

この記事は約7分で読めます。
スポンサーリンク

iPad Proは素晴らしいデバイスですが、パソコンの代わりにはなりません。

画面も大きいし、処理速度も速いし、だからパソコンに買うお金をiPad Proに回そうと思っている人がいたら、ほぼ確実に痛い目にあうと思います。

で、iPad Pro買った後に後悔して、パソコンを買いなおすお金がなかったりしたら最悪です。

当記事では、iPad Proを実際に購入した私が、なぜパソコンの代わりにならないと思っているかの理由を説明します。

本題に入る前に・・・iPad Pro自体は素晴らしいタブレットです

私はiPad、Galaxy Tab等複数のタブレット、スマホ関係はiPhoneやiPod Touchなど、様々なデバイスを持っていますが、iPad Proは間違いなく1番気に入ってるデバイスだと言い切れます。

そこは、まずは誤解が発生しないようにお伝えしようと。今回の話はどちらかというとタブレットとパソコンの話が主となります。

つまり、どれだけiPad Proが大きかったり画質が美しかったりしても、結局はタブレットと言う性格を持っている限りはパソコンの代わりにはならないと思うのです。

では、本題に入ります。

iPad Proがパソコンの代わりにならない理由

その1:ソフトウェアキーボードはやっぱり使いにくい

通常、人間が端末を操作するとき行う作業は大きく分けて2つしかありません。「入力」か「出力」です。

iPad Proは確かに画面が大きくなりました。通常のノートパソコンと同等、もしくはそれより大きいです。またディスプレイはほとんどのパソコンよりも美しいです。

なので、映画や読書など、いわゆる「出力」については非常に長けたデバイスです。

では、その一方で「入力」は?というと、かなり疑問が残ります。

まずは、文字の入力です。物理デバイスを追加で持ち運ぶことを考えなかったら、iPad Proに表示するソフトウェアキーボードを利用することになります。確かに画面が大きくなったことに比例して、ソフトウェアキーボードも入力しやすくなりました。しかし、やはりキーをタイプした時のキータッチは表現できません。また、基本ポジションに手を持っていく動作をするとき、人間は自然と「F」と「J」についている物理的な凹凸を探します。これがあるのとないのでは作業効率が全然違います。

では、物理キーボードを買えばいいじゃないって話になります。確かに、今回の発表でBluetooth対応のキーボードが様々なベンダーから出てくるでしょうし、Appleも発表と同じタイミングでiPad Pro専用の物理キーボードを販売しています。でも、そしたらノートパソコンでいいんじゃないでしょうか?初めから。

入力作業の効率は、仕事で資料を作成したり、レポートを書く作業が日常の方には最も重要な要素です。画面の解像度や美しさよりも全然重要です。キー入力は大量に行う作業なので、仮にに5%でも毎回遅くなったら、ストレスは半端ないです。

しかも、それが1日だけの作業だったら我慢できるのですが、実際はiPad Proをパソコンの代わりとして使ってる期間続くわけです。

その2:ポインティングデバイスはマウスの代わりにはならない

一つ目の課題よりも重要な点かもしれません。

キーボードと同じくらい重要な入力デバイスが、マウスです。もう少し具体的に言うと、画面の特定の箇所をポイントするデバイスです。Macのノートで言うとタッチパッドですね。

iPad Proであっても、通常のタブレットとポインティングデバイスは変わりません。画面で指をタッチするのですが、やはりマウスやトラックパッドみたいな細かい指定は不可能です。これは、画面の大きさ云々の話ではなく、ポイントする作業の限界です。

企画書などの図形を多く扱う資料を作っている時に、このような細かい操作が出来ないのは致命的です。というか、作れないといってもいいのではないでしょうか。

Apple Pencilを利用すれば?という話が出るかもしれませんが、Apple Pencilは主に絵を描く目的です。何度も画面を行ったり来たりしてポイントする用途には向きません。

そもそも、手を画面上の様々な場所に行ったり来たりする動作が必要な時点で何か違うと思うのです。文字入力と同様に、この作業はiPad Proを使う間ずっと続きます。マウスやタッチパッドであれば、手首を軽く動かすだけで済む作業を、毎回指を画面上で何往復もするなんて、積み重なると相当なストレスですよ。

ちょっと話がずれますが、Surfaceはその辺よく考えていますよね。WindowsがOSなのでマウスカーソル自体も存在しますし、マウスを利用して画面の細かい操作も可能です。

その3:最大128GBの容量は、パソコンの代わり想定だと頼りない

パソコンの用途は様々です。資料の作成・動画の置き場所・ネットサーフィンなど。

それらの要件に関するデータ全てを保存するためには大容量の記憶デバイスが必要不可欠です。殆どの方は128GBだと頼りないのではないでしょうか。

確かに、昨今クラウドの普及によってローカルデバイスに必要なデータは少なくなったかもしれません。でも、結局はどこかに貯めこむわけです。なので、母艦となるデバイス(それはパソコンじゃないかもしれませんが)は必要です。じゃあ、はじめからノートパソコンでいいのでは?って話に戻ってしまいます。

ただ、本当に128GBで全てのデータが収まる方もいると思います。その意味で、今回紹介する理由として最後に紹介しました。

よく、iOSかOSXかの議論があるが

ネットで頻繁に「iPad(iPad Pro)にOSXが乗ったらパソコンはいらなくなるんじゃないか?」という議論を見かけます。でも、私はOSの種類が議論の対象になること自体ナンセンスだと思うのです。

本質は、上記で書いた「入力デバイス」と「出力デバイス」の違いだと考えています。タブレットの主たる入力デバイスが指によるタッチである限り、パソコンのマウスやトラックパッドには使い勝手の視点で遠く及ばない。それはiOSかOSXかの議論ではなく、物理デバイスの快適さが議論の対象です。

逆に言うと、iOSかOSXか関係なく、タブレットにマウスやトラックパッドと同じレベルの画面の対象軸を正確に選択できて、手の移動が最小限になるデバイスが開発されれば、それはタブレットがパソコンの代替になる一つの進歩だと思います。そんなデバイス全然想像できませんけどね・・・

キーボード(文字入力デバイス)も同じです。何らかの方法で、タブレットでもパソコンの物理キーボードと同じレベルの使い勝手がいい&正確に文字を入力できるデバイスが開発されれば、それはタブレットの優位性を1ランク上げる要素になるはずです。

結論:iPad Proはパソコンの代わりにはならない。棲み分けは続く。

結局タブレットとパソコンの使い分けは今後も続きます。パソコンで出来る事全てをタブレット(iPad Pro)で行うことは不可能です。もしくは、無理やりパソコンの代わりとしてタブレットを使ったとしても無駄にストレスが溜まるだけです。

今回の議論に、パソコンの性能(CPU/MEMORYなど)は関係ありません。例えば、レポート作成などの入力作業が主体の業務であれば、iPad Proとソフトウェアキーボード(物理キーボードであっても)の組み合わせと、一昔前のパソコンであれば、絶対に一昔前のパソコンで作業する方が早く終わるだろうし、ストレスも少ないはずです。

購入前から考えていた通りですが、私はiPad Pro以下の通り使い分けをしています。そして、今後も同様の使い分けをするでしょう。

  • 動画やネットなど、主に視聴する(データを出力する)目的:iPad Pro
  • ブログの記事作成やネットで細かい入力をして探し物をする目的:パソコン(私の場合はMac Book Air)

あ、後はApple Pencilを利用してお絵かきするときはもちろんiPad Proを利用します。これは、パソコンよりもiPad Proの方が入力デバイスとして優れている例外ケースだと思っています。

ワコムのペンタブとiPad Pro(with Apple Pencil)の比較については以下の記事を参考にしてください。

iPadProとワコムIntuosのペンタブを比べてみた。
せあiPad ProとワコムのIntuosペンタブ(CTH-680/S3)を比べてみたので、情報共有します。 iPad Proを買うか、Intuosのペンタブを買うか迷っている方に分かりやすいように、写真もかなり載せているので参考にし...

iPad Proをパソコンの代わりとして買おうと思っている方は、一度考え直した方がいいと思います。iPad Proは間違いなく日常を便利にしてくれるデバイスですけど、この1台だけで全ての作業を補うことが出来る目的ではありませんので。

コメント

タイトルとURLをコピーしました