動画配信サービスがDVDレンタルのパイを喰らっている現状について

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先日、以下のネットニュースを見かけました。

テレビもDVDもツタヤも、「終わり」始めている 定額動画サービスの脅威
http://biz-journal.jp/2015/11/post_12552_3.html

TSUTAYAも直営店は赤字

TSUTAYAと言えば、日本人なら誰でも知っているレンタルビデオの大手ですが、そのTSUTAYAでさえ、直営店が赤字になっている。

原因は明らかで、主力のDVDレンタル市場が急速に縮小している事。2007年と比較して2014年には4割も減ってしまったそうです。今年になって回復するような要因はないはずなので、さらに減っていると考えられます。

定額動画配信サービスの増加が本質的な原因か

では、何故DVDレンタル市場全体が縮小してしまったかですが、やはり定額動画配信サービスが、ITに詳しい人だけではなく一般の人たちも受け入れ始めたからだろうと推測できます。

考えてみたら、DVDレンタルよりも動画配信サービスの方が圧倒的にメリットがあります。

  • DVD単位のレンタル(1枚150円程度)よりも、定額の動画配信サービス(月1,000円程度)の方が殆どのユーザにとってコスパが高い。
  • わざわざ物理店舗に足を運ぶ必要がない、利便性。
  • 見たい時にすぐ見る事が出来る、即時性。
  • DVDレンタルの様な物理媒体ではないので、他の人が借りてるから借りられない事がない。
  • 同様の理由で、定額サービスを展開しやすい(物理媒体に価値がある訳ではなく、コンテンツそのものに価値がある考えにシフトしている為)

私も学生の頃はTSUTAYAにビデオレンタルで何度もお世話になった記憶があります。社会人になっても近くの小さなDVDレンタルで映画を借りたこともあります。

このブログでも、動画配信サービスについてかなりの記事を割いて取り上げています。
動画配信サービスのカテゴリ

でも、最近はめっきりDVDレンタルショップを利用する機会が減りました。多分1年に1回あるかないかです。

ただ、HuluやAmazonプライムビデオなどの動画配信サービスに展開されていないコンテンツもかなりあります。これが動画配信サービスのデメリットかもしれません。

でも、動画配信サービスになれてしまうと、「このコンテンツが見たい、だからそのコンテンツがあるサービス(DVD含め)を探す」という考え方から「今契約している動画配信サービスの中で面白そうなコンテンツを探す」という考え方に変わっていきます。なので、そもそもDVDレンタルショップに探しに行くという考え自体が前提としてなくなってしまいます。

一見するとこの視点のシフト(特定の動画配信サービスの中で面白そうなコンテンツを探す)は興味が絞られるのではないか?選択肢の縮退ではないか?と思われるかもしれませんが、私は寧ろ逆だと考えています。普段見ないジャンルも追加料金なしで気楽に視聴する事が出来るので、思ってもいなかった発見がある事が度々あります。

また、物理媒体一つ一つに情報を挿入する必要があるDVDレンタルサービスと違って、すべてがソフトウェアで完結する動画配信サービスの方が、キャンペーンなども高速に展開できることも大きいですね。例えば、Huluを例に挙げると、以下のような無料お試しキャンペーンを打ち出すことも短期間でできますし、各ユーザのキャンペーンの残日数を管理するのも容易です。

Amazonプライムも同様です。キャンペーン期間を延長したりもウェブ上で告知するだけなので運用コストも企画コストも抑えることが出来ます。(店頭にポスターを作ったりする必要もない)

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今後もDVD市場は縮退すると予想

一方、動画配信サービス(定額)は伸び続けるでしょう。

どうしても動画配信サービスにない特定のコンテンツを見たい!って時だけDVDレンタルをするユーザが増えていくのではないでしょうか。ただ、これも動画配信サービスの本質的な課題ではないので、今後新作の充実・コンテンツの拡充がされると、さらに動画配信サービスのパイが大きくなっていくでしょうね。

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