一番効率的なCCNA勉強方法。CCIE取得後に考えました。

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CCIE取得後に、周りに強く勧めているCCNAの勉強方法です。

 

久しぶりにブログの記事のアクセスをチェックしていると、この記事が検索サイトの上位に表示されている事に気づきました。

それだけCCNAの勉強をされている方が増えているのか。。と驚きと同時に、この記事がネットワーク初心者の方に与える影響の大きさ、つまり責任も感じました。

多分、この記事を読んでいる方(今読んでくれている貴方も含め)は、CCNAに合格したいという強い思いを持っているからこそ、このブログを読んでくれているのでしょう。

私も可能な限りその手助けが出来ればと思って、この記事を随時更新しています。

※2017/4/22追記:現時点のCCNA試験範囲(200-125J)の参考図書に修正しました。ご指摘ありがとうございます!

はじめに

この記事の対象読者

この記事の対象読者は主に以下に当てはまる方です。

  • とにかく、CCNAを取得したい!
  • ネットワークに興味がある!
  • 社会人になったばかりで、ITとか殆どわからない。。でもIT系の会社に就職した。
  • 会社から「とりあえず、今年の目標はCCNA取得な」って言われた。

上記の方々に共通して言える事は「ネットワークは初心者」という事です。

大丈夫です。初めはみーんな初心者です。

この記事は、まさに上記のようなネットワーク初心者の方が、CCNAを取得する為の方法を記載しました。

CCNAとは?

この記事に辿り着いた方は、そもそも何らかの理由でCCNA取得が必要となった方だと思うので、今更「CCNAとは?」について説明は不要かもしれません。が、念のため。

CCNAとはネットワーク業界で最も有名な資格です。シスコシステムズというネットワーク業界の最大手の会社の資格です。

ネットワーク業界のエントリー資格と位置づけられるケースが多く、ネットワークSIerに入った新入社員は初めに目標とする資格です。

よく「CCNAなんて実務で必要ねえよ!」とか言う人がいますが、私は決してそんなことはないと思います。CCNAはシスコの機器の知識に留まらず、ネットワークの基礎を勉強するのに非常に役立ちます。

私個人も、CCNAがあったからこそ、体系だってネットワークの基礎知識を得る事ができたと思っています。

ちなみに、CCNAよりレベルの高いCCNPとかCCIEという資格もあります。CCNAに合格したら、これらの上位資格が見えてくるので、勉強のモチベーションも上がりますよ。

この記事のざっくりとした内容

この記事では、ネットワーク初心者がCCNAを取る上での勉強方法を紹介します。

難しい事は書いていません。基本的には書籍の紹介や、勉強方法の紹介です。

でも、実はCCNAを効率よく取得するのに最も重要なのがこの「勉強方法」です。これは、CCIEを取得した今だからこそ、自信をもって言い切れます。

私はCCIEを取得した後も、沢山のCCNAチャレンジャーを見てきました。多分、200人以上見てきています。

その中で気づいた事があります。人によって勉強方法は様々だが、短期間で合格している方は共通した勉強方法で学習していると。

CCNAに合格する人は、勉強効率がよい

感覚的に言うと、「勉強の方法にムダがない」のです。非常に効率よくCCNAの出題範囲に絞って勉強している。

この業界に始めて入った人には、この「効率よく、範囲を絞って勉強する」ことが非常に難しい。

なぜなら、CCNAに限らずネットワークの書籍や研修や情報サイトが世間に溢れているからです。

巷には、CCNAの参考書や情報がいっぱい・・・何から手をつけたらいいの?

初めてこの業界に入った方は、「そもそもネットワークの勉強をする時に、何から手を付けるのが正解か?」について悩むと思います。

で、色々調べていくうちに訳がわからなくなって、モチベーションが低下してしまう方もいます。私は何人も見てきました。非常にもったいないと感じました。

CCNAの場合は参考書もかなりの種類がありますし、参考となるサイトも山のようにあります。それらを全て網羅するのは非常に非効率ですし、現実的ではありません。

特に参考書は複数購入しても効果は薄いです。

参考書はどれも出題範囲は網羅しているはずです。重要なのは、問題に対する回答の説明が分かりやすいか?具体例を含んでいるかです。

複数の参考書を読んでも、結果的に時間のロスと無駄な投資になります。初めに購入した参考書が丁寧な解説付きで、しっかり内容がイメージ出来る物であれば、追加の参考書は不要です。

別記事でも紹介しましたが、私は約1か月でCCNAを取得し、さらにそれから10か月程度でCCIEを取得しました。

この記事では、CCIEを取得した今、CCNAを勉強していた時を振り返ってみて、最も効率的だと考えられる勉強の流れを紹介します。これは、上記のCCNA合格者の共通点でもあります。

また、本当に必要だった参考書と、最も参考になったサイトを紹介します。これも、他の合格者の話も聞いて結論づけた書籍です。

この記事で紹介した方法で「真面目に」勉強に取り組めば、ネットワーク初心者の方でも1ヶ月あればCCNAを取得出来るはずです。私がそうでしたから。

ここで紹介する書籍・サイトで勉強すると、CCNAの合格率が上がるだけではなく、間違いなくネットワークスキルも身に付きます。また、複数の書籍を購入することによる効率の低下・無駄な投資を防げるはずです。

では、前置きが長くなりましたが、本題に入ります。

しっかりCCNAレベルのスキルを身に着けて、CCNAに一発合格する方法

まず、大枠の勉強の流れとして、以下のステップを踏みます。

  1. CCNAの試験範囲を把握する
  2. 参考書とネットの信頼性の高いサイトで、ネットワークの基礎知識を身につける
  3. 問題集(赤本)でCCNAの試験に必要な知識の補完をする

1.CCNAの試験範囲を把握する

想定所要勉強時間:5時間程度

この作業、疎かにしがちですが、最も重要です。

CCNAの勉強をする過程で、ネットワークの基礎知識を得る作業は確かに大切です。

しかし、最重要課題を忘れてはいけません。

「CCNAに合格すること」が最優先ですよね。

いくらネットワークの知識を得ても、それがCCNAの範囲外であれば、CCNA資格取得の視点から見ると無駄です。

つまり、CCNAの範囲を効率よく勉強してスキルの底上げをする事が望ましいのです。

まずは、以下のオフィシャルサイトで出題範囲(Blueprintと言います)を確認してください。

Cisco Certified Network Associate試験

上記サイトの「試験内容」タブの内容が、試験範囲です。この試験範囲を熟読して理解してください。

もちろん、初めから上記の試験範囲の言葉が全て理解出来る訳ではありません。むしろ、わからない単語が多すぎて不安を覚えたかもしれません。

でも、大丈夫です。それが普通です。試験範囲の言葉が全て解っているなら、そもそもCCNAに合格しています。

重要なのは、これから紹介する参考書を読みながら、繰り返し範囲をチェックして、自分が正しい報告に進んでいることを随時確認する事です。

この確認作業を行うと、メンタル的にも楽になります。「今日はここまでの範囲の知識を身につけた」という感じで、ある意味ゲーム感覚で進める事が出来ます。

2.参考書とネットの信頼性の高いサイトで、ネットワークの基礎知識を身につける

想定所要勉強時間:80時間程度

出題範囲を読んだら、次に問題集を購入して手当たり次第問題を解きたくなります。もしくは、会社の先輩から問題集を手渡された人もいるかもしれません。

でも、この時点で問題集に手を出す事は、強くお勧めしません。

問題集に手を出す前に、必ず基礎知識を先に勉強しましょう。

先を急いでいきなり問題集に頼っても、わからない単語が沢山出てきて、無駄に単語の確認に時間を費やすことになってしまいます。人によっては解らない事だらけで、やる気がなくなってしまうかもしれません。これだと本末転倒です。

仮に上記の例のように、先輩から問題集を手渡された人がいたら、その先輩はめちゃめちゃ良い人なのでしょう。でも、多分自分が初心者だった時の事を少し忘れているのではないかと思います。初めは、そもそも専門用語自体が解らない状態です。まずは、基礎知識の理解が重要です。

基礎知識の理解を深める為には、問題集ではなく、参考書を中心に勉強します。また、参考書を保管する形でネットのサイトを利用します。

参考書の紹介

CCNAに限らず、ネットワークを勉強する上で、私が自信を持って推奨する参考書は、以下です。

この書籍は、ネットワーク初心者でもすんなりネットワークの基礎を学べるように、非常に分かりやすくネットワークの技術の解説がなされています。図もふんだんに使用されており、一見難しそうなテクノロジーを非常に簡単に分かるように説明されています。

この書籍を読み込むことによって、非常に効率よくCCNAレベルの知識を得る事が出来ます。

私は多分ネットワークの書籍を100冊以上読んでいますが、CCNAの知識を得る為にはこの書籍が初心者にとって最も解りやすいと結論づけました。(ちなみに、著者と私は全然繋がりはありません)

勉強する時間が限られている社会人にとって、ありがたい教材です。是非活用しましょう。

CCNAの勉強後にも絶対に活用機会があるはずです。

非常にためになるサイトの紹介

次に、CCNAの勉強で最も参考になるサイトですが、以下をお勧めします。

CCNAイージス

このサイトは、私がCCNAの勉強をしている時にも大変お世話になりました。というか、CCIEになった現在でもお世話になっています。

このサイトはヘタな技術解説書籍よりも分かりやすく、CCNAの範囲に沿った技術が開設されています。もちろん、無料です。

上記書籍とサイトの内容が理解できたら、CCNAにチャレンジする準備は半分は終わったといってもいいでしょう。

3.問題集(赤本)でCCNAの試験に必要な知識の補完をする

想定所要勉強時間:40時間

ここまで真面目に勉強したら、CCNAで出題される範囲のテクノロジーについて理解が深まっているはずです。

ここから、ようやくCCNAに特化した問題集に手を伸ばします。

以下を購入し、熟読します。周りにCCNAに合格した方がいれば必ず持っているはずなので、借りましょう。(無期限で)

真面目に合格するのであれば、この参考書の熟読は不可欠です。必ず購入するか、借りましょう。

ちなみに、問題集ではこの「赤本」と「黒本」が有名ですね。

私は仕事柄、両方読みましたが、スキルの補完という視点だと「赤本」で十分だと感じました。厳密にはこの「赤本」と上記の「1週間でCCNAの基礎が学べる本」及びCCNAイージスさえあれば、CCNA対策は十分のはずです。

参考書や問題集は、コレクションしても意味がありません。勉強をしたつもりになるだけで、本当にスキルアップするとは限りません。黒本・赤本の両方を読む時間があるのであれば、赤本を隅々まで熟読するべきです。

赤本はテクノロジーの解説という視点では甘い個所もありますが、しっかりとここまでのステップを踏んでいれば、分からない単語や内容はないはずです。赤本をこれまで得た知識の補完という位置づけで読むことができ、メキメキ自分がレベルアップしていくのが感じ取れるはずです。(この頃が一番楽しい時期かもしれません)

書籍購入の出費について悩んでいる方、社会人であればこの程度の投資を惜しむことだけは避けましょう。

たかだか数千円を惜しむという事は、回り道をする時間を優先するという事です。それなら高いベンダー資格の取得に挑戦する事自体がナンセンスです。書籍を購入しないで試験に落ちたら本末転倒です。

Kindle版は多少安くなっていますし。

ここまでのステップを着実に踏んでいれば、CCNAの試験にチャレンジしても恐らく一発で合格できます。少なくともかなりの合格率になっているはずです。

Kindle(電子書籍リーダー)購入の勧め

IT業界に入ったばかりの方、特に新入社員の方は、電子書籍リーダーが非常にオススメです。

IT関係の参考書は、重い・・・

上で2つの書籍を紹介しましたが、紙の本は重いです。

書店に行って、IT関連の書籍コーナーを見渡してみてください。殆どの書籍がめちゃめちゃ分厚いですよね。CCNA関係に限らず。

これから、そんな分厚い本を持ち歩いて勉強する事を考えたら、、、それだけでテンション下がりますよね。

IT業界に就職したら、会社によってはパソコンを持ち歩くと思います。それに加えてCCNAの参考書を持ち歩くとなると、かなりしんどいです。満員電車とか地獄です。

電子書籍だったら、電子データなので重量は電子書籍リーダのデバイスだけです。何冊持ち歩いてもかわりません。

通勤電車でも勉強ができる

電子書籍リーダはコンパクトなので、満員電車でも簡単に勉強する事が出来ます。立ったままでも余裕です。紙の本だったら座っているときじゃないと中々出して読む事が出来ません。

サラリーマンは時間がないので、効率よく勉強するのであれば、通勤時の学習は必須です。

以下はCCIEの電車内の勉強について書いた記事ですが、CCNAでも内容は同じなので参考にしてください。

電車の中で勉強をする工夫を紹介します。混み具合によって勉強方法を変える。
CCIE短期合格のカギは 「いかに勉強の時間を見つけるか・作れるか」 です。これを、常に自分の生活スタイルを踏まえて考えることが重要です。 この話は、以下の記事で説明しました。 平日のサラリーマンは忙...

コスパが良い

電子書籍にもよりますが、大抵は紙の本より安いです。

すぐに買ってすぐに勉強出来る

何気に、これが一番重要だと思います。紙の本の場合は、お店に行って買う必要があります。もしくは、オンラインで注文しても届くのに時間がかかります。

電子書籍リーダだと、注文したらすぐに読み始める事が出来ます。

勉強のやる気って、ずっと続くものではありません。だからこそ、「やるぞ!!」って思った時にスタート出来るのってめちゃめちゃ重要です。

本音を言うと、この記事を読んだ後すぐに行動を起こすくらいの思いがあったほうがいいですよ!

電子書籍リーダーは、Kindleがオススメ

日本で電子書籍リーダーを選ぶとすると、KindleかKoboかの二択になりますが、個人的にはKindleがオススメです。

理由は、IT書籍の豊富さにあります。私が見た限りではKindleの方がネットワーク関係の技術書が豊富です。

上記の2つの書籍は両方ともKindle版があります。(実は、この記事の初回版執筆時は、「一週間でCCNAの基礎が学べる本」はKindle版がありませんでした。でも、最近になってKindle版が発表されたので、さらにオススメの書籍になっています)

CCIEの記事では、iPad MiniのKindleアプリもオススメしています。それは、CCIEの場合は英語の研修動画も学習する上で必須だからです。

CCNAの勉強は、書籍による学習が中心です。なので、iPad Miniよりも軽く、バッテリーも長持ちして、読書専用に作られたKindleの方が有利です。

値段も1万円程度と、iPad Miniに比べて圧倒的に安価です。1万円なんて、紙の書籍とKindle書籍の値段の差を考えたらすぐに元が取れます。

勉強用の書籍は、買うだけだと意味がありません。読んで勉強して、初めて価値が出ます。電子書籍だと常に持ち歩いて、少しの隙間時間でも簡単に勉強する事が出来ます。これは非常に大きな強みです。

特に新入社員の方は、将来沢山の書籍を読む事になるので、早いうちに購入して損はありません。(電車で重い本を持ち運ぶのは、本当に大変です)

(Kindleだと、好きな小説を入れておいて、勉強で煮詰まったら気分転換、てな使い方も出来ますし)

 

その他、よくある質問など

以上が、私がCCIEを取得後に結論づけた、CCNAを取得する上での最も効率のよい勉強方法となります。

以降は参考情報として読んでください。主に多くのCCNAチャレンジャーから頂いたFAQとなります。

ping-tはCCNAの学習に有効か?

はい、私も使用した事がありますが、赤本に追加してさらに問題の数をこなしたいのであれば便利なツールだと思います。

ただ、やはり赤本のほうが試験範囲をまんべんなく網羅していると感じました。なので、「赤本か?ping-tか?」と問われると、間違いなく「赤本」をオススメします。

書籍は資格取得後も手元に残るので、仕事にも役立ってくれますし。

研修の参加はCCNAの学習に有効か?

ここでの研修とは、Global Knowledgeのような集合研修のことです。

個人的には、不要だと思います。私自身、CCNA取得において集合研修は一切利用しませんでした。

理由として、CCNAレベルの範囲は上位資格のCCNPやCCIEと比べると狭いので、上記の書籍だけで十分だからです。

むしろ、書籍による学習の方が、研修で1週間勉強するよりも効率がいいはずです。書籍やネットのサイトであれば、自分の好きなタイミングで勉強出来るので。

もちろん、会社の予算で研修に行かせてくれるのであれば、行っても損ではないでしょう。

今回紹介した書籍(Kindle版が安くてお勧め)

 

とりあえず、上記を熟読して徹底的にやりこめば、かなり高い確率で合格できるはずです。落ちた時の時間・受験料を考えると、サクッと購入しておいた方が効率的だし費用対効果が高い。

「CCNAの受験料改訂(2015年7月1日)」で書いた通り、CCNAの受験料がこれまでよりさらに高くなりました。一発合格を狙う事の重要性がさらに高くなった今、事前準備を怠る事は致命的。

個人的には、この記事を読んだ直後に行動を開始する事をお勧めします。やる気がある間に前に進みましょう!

みなさんがCCNAに合格出来る事を、確信しています!

KindleのIT書籍(ネットワーク含)は現在最大60%OFFキャンペーンをやってます。ブログで紹介した書籍「インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門」も実質半額になってます。

コメント

  1. うみほたる より:

    素晴らしい情報を頂きまして、ありがとうございます。
    わたしはヘルプデスクから設計・構築を無資格で現場でやって来たのですが、体系的に知識が無いで仕事をしている限界に来て、CCNAからCCIEまで一気に取りたいと考えています。
    CCNAでは、3minute Networkingが分かりやすくてほぼ勉強し終わったのですが、内容が少し古いですが、CCNAの問題集をやる前に、CCNAイージスもあわせて読んだ方がいいですか。

    • CCIE_TOZAI より:

      訪問ありがとうございます。

      仰る通り、体系的に技術を網羅出来るのが資格の良いところだと思います。
      3 minute Networkingを一通り理解出来たらCCNAの問題集に手をつけてもよいかと。そして、分らないところをCCNAイージスで対応すると効率的かもしれません。

      CCIEもCCNAの延長線上にすぎませんので、一気に取っちゃって下さい!応援してます!

  2. うみほたる より:

    早速返信を頂いて、本当にありがとうございます。
    おっしゃる通りにやってみようと思います。

    CCNAイージスは、やってみると3minuteよりもかなり詳しいですね。
    CCIEまで一気に突っ走ろうと思います。
    CCIEホルダーの方の集まりで、私もネットワークの話をしてみたいです。

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